会社設立の際に必要になる、会社の印鑑(実印、銀行印、認印)のポイント

法律知識一般

こんにちは。司法書士の甲斐です。

会社を設立する際、必要になってくる物の一つに「印鑑」があります。

現在、会社の実印の登録は原則任意となっていますが、実印登録をしている会社がまだまだ圧倒的に多い状況です。

その他、法人口座の開設をする際、実印もそうですが、金融機関に届け出る「銀行印」と四角い形の「認印」を作成します。

これらは「法人印鑑3点セット」等と呼ばれており、インターネット等で簡単に注文をする事が可能です。

会社の印鑑については「好きなように作れば良い」のですが、初めて会社を作る場合、作り方に悩まれて質問を受ける事が稀にありますので、今回は会社の印鑑(実印、銀行印、認印)の基本知識をまとめたいと思います。

1.会社の実印とは?

会社の実印とは、実印としてその印影を法務局に届け出た印鑑の事です。

会社の実印として届け出た場合、法務局がその印影について印鑑証明書を発行してくれます。

個人の実印(の印影)を市区町村に登録すると印鑑証明書を発行してもらえますが、その会社版と思って下さい。

サイズ等のルールはありますが、基本的にどのような形、印影の印鑑でも実印として登録する事が可能です。

ただ、「法人印鑑3点セット」では「天丸タイプ」と呼ばれる形の印鑑を会社実印として登録するのが一般的です。

(蓋があって中心部がくびれている形状の印鑑です。)

印影は上記のように二重構造になっており、外側に会社名、内側に「代表取締役印」とてん書体で作成するのが一般的です。

ただ、あくまでこのような印影で作成する人が多いと言うだけであり、デザインに関してはご自身の好きにして頂いても大丈夫です。

2.会社の銀行印とは?

銀行印は文字通り、法人口座の開設のときに銀行に印影を届出る印鑑の事です(銀行届出印)。

「法人印鑑3点セット」では「寸胴タイプ」と呼ばれる形の印鑑を銀行印として作成するのが一般的です。

(一般的な形状の印鑑ですね。)

印影は会社実印のように二重構造になっており、外側に会社名、内側に「銀行之印」とてん書体で作成するのが一般的です。

なぜ実印は「代表取締役印」なのに銀行印は「銀行之印」と「之」がはっているのか?これは見た目の問題です。内側のデザインは基本的に縦書きで右から左に文字が読めるように彫っていきます。

その為、偶数文字の方が奇麗に文字が揃う為、銀行印は「銀行之印」と4文字の偶数にしているのです。

3.会社の認印とは?

これは個人の認印と同様、実印を押すまでもない書類等に押印する為に作成する印鑑です。

「法人印鑑3点セット」では「角印タイプ」と呼ばれる形の印鑑を認印として作成するのが一般的です。

(押印面が四角になっているのが特徴の印鑑です。)

てん書体の縦書きで右から左に会社名が読める彫っていくのが一般的です。

各行に入る文字数をなるべく同じにして3行もしくは4行で作成します。

なお、アルファベットを使った会社名の場合、縦書きだと見にくいので横書きで左から右に会社名が読めるように彫っていきます。

4.法人印鑑3点セットは激安サイトで購入しても良いのか?

インターネットで探すと、法人の印鑑は1万円以下の安い金額で注文する事が可能なサイトが良くあります。

会社設立時には色々とお金がかかりますので節約したい部分は節約したいと思いますが、あまりにも安い印鑑を作る事は、あまりお勧めしません。

印鑑は長期間使用する物です。安い印鑑はあまり質が良くない素材を使用している場合もあり、ちょっとした事で「欠ける」事があります。

特に実印が欠けてしまったら、商業登記、不動産登記含め何らかの登記申請を行う際、

「登記申請書(委任状)に押された印鑑は実印ではないですよね?」

と、法務局から言われる可能性があります(実際私も法務局から指摘を受けた事があります。しっかりと説明をして、何とか登記を完了して頂いたのですが・・・)。

それに、安物を買ってしまうと、人はどうしてもその物を「雑」に取り扱ってしまいます。

起業すると言う折角の門出なので、ある程度金額がかかっても(とは言え数万円です)耐久力が高く、しっかりとした印鑑を注文する事をお勧めします。

5.まとめ

現在、様々な手続きにおいてデジタル化が進んでおり、押印が廃止されている手続きが今後も増えていく事が予想されます。

会社の様々な手続きもいずれ印鑑の必要性が無くなる可能性がありますが、現時点において印鑑の果たす役割はまだまだ大きいので、しっかりと納得のいく物を作っていきましょう。

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