こんにちは、甲斐です。
数年前から「ブランディング」と言う言葉が流行ってきましたが、このコロナ禍の影響でこのブランディングに興味を持つ起業家や会社経営者が増えてきました。
ただ、ブランディングには実は色々あって、その違いを良く理解しないまま「我社もブランディングが大切!」と行動しても思った成果が出ない事があります。
特に商品・サービスが行き渡り、差別化が非常に難しい現代社会では「パーソナル・ブランディング」が重要になってくるでしょう。
今回はその「パーソナル・ブランディング」のお話です。
1.パーソナル・ブランディングとは?
ブランディングは専門としている企業やコンサルタントによって様々な定義がありますが、本質をついているのはやはり、有名なマーケターの森岡毅氏の定義でしょう。
彼が定義するブランディングとは、「ブランド・エクイティを構築する一連の活動の事」です。
で、「ブランド・エクイティ」とはなんぞや?ですが、これは「消費者の頭の中にある、ブランドに対する一定のイメージ」の事です。
例えば「朝ごはんを食べそこなったので、会社がある駅前で何かを食べよう」と考えた場合、その選択肢として思い浮かぶお店は何でしょう?
朝なので開いているお店は限られてくるでしょう。そのときに「マクドナルド」が思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか?
そう、朝マックですね。
このように「◯◯と言えば(◯◯と言う状況であれば)▲▲」と言ったように、消費者の頭の中に一定のイメージを構築する活動がブランディングです。
こんな感じでブランディングと言えば商品・サービスのイメージであったり、企業そのもののイメージでも活用されるのですが、これを起業家や会社経営者と言った個人に応用したのが、「パーソナル・ブランディング」なのです。
2.スモールビジネスではパーソナルブランディングが絶対必須
では、これから起業する場合、特にスモールビジネスで起業する場合に、なぜパーソナル・ブランディングが必要かと言うお話です。
その理由は単純明快で、冒頭でも少しお話しましたが「現代社会は商品・サービスが溢れかえっているから」です。
基本的に商品・サービスは世の中に足りていますし、SNSが発展している結果、その情報量も非常に多くなっています。
つまり、商品・サービスの差別化って中々難しいんですよね。
ではどこで差別化するか?となると、商品・サービスを販売している人、になってくるんですね。あなたが物を買う立場で、このように思った事きっとあるはずです。「この人からは買いたくないな」と。
接客態度等もそうですが、人は価値観が同じ人と仲良くしたい生き物ですし、同じ価値観の人から商品・サービスを買いたいと思っています。
商品・サービスに対する思いとか、自分自身の価値観とかを情報発信し、「◯◯と言えば▲▲さん」と思ってもらえる。
このようなブランディングが出来ていれば無理な売り込みをする事なく、商品・サービスが売れていくのです。
で、このパーソナル・ブランディングのポイントですが、「一貫性のあるメッセージ」を発信し続ける事です。
例えば時間がかかる難しい仕事をするのが生きがいと言っておきながら、薄利多売的な仕事大好き!と情報発信をすると言った矛盾したメッセージはバツです。あくまで自分自身の思いや価値観と矛盾しない情報発信をするようにしましょう。
3.まとめ ーブランディングは「キラキラ」させるものではないー
ここまで読まれた方は理解されたと思いますが、ブランディングとは自分をキラキラ見せる事ではないんですね。
どこかの高級レストランの食事風景をSNSにアップして、ビジネスの格言っぽい事を言っている人、良くいますよね?
あれはそのキラキラした姿を見せて「自分には何もないけど、いつか私もそうなりたい!」と言う情報弱者を釣っているだけでブランディングではありません。単なるアピールです。
ブランディングは自分に無い価値観を見せるものではありません。
ましては高級レストランの食事風景をアップしてキラキラさせて、ゴミクズみたいな商品やサービスをダイヤモンドのようにみせる技術でもありません。
ブランディングはあくまで自分が常に考えている事、自分の価値観についてどのように伝えるか?そして正確に伝える為の手法です。
そこはけっして間違えないようにして下さい。