こんにちは。甲斐です。
会社経営を行う時に、切っては切れない専門家が税理士です。
司法書士も会社設立やその他の会社登記は勿論、相続や事業承継等で税理士の先生と連携する事が良くあり、私自身も沢山の税理士の先生と関わらせて頂いております。
その中で、会社を経営されている方も経験があると思うのですが、「この税理士の先生はすごい!」「この税理士の先生はちょっと・・・」と思う事がどうしてもあります。
税理士は様々なタイプの人がいますが、顧問契約を締結するなら、当然優秀な税理士の方が良いですよね?
そこで今回は、良く税理士と接している司法書士から見た、「優秀な税理士」の特徴をお話したいと思います。
1.顧問報酬が極端に低い税理士には依頼しない
最近は税理士の顧問料が大幅に値下げしており、一ケ月で5,000円と言った格安の税理士事務所も出てきています。
利用者からみれば料金は安い方が良いので、このように格安で税務処理を行ってくれる税理士に依頼したいと考えるのは当然かも知れませんが、それはちょっと待って下さい!
税理士の顧問料の相場は、大体月1万円~3万円と言われており、それよりも低い顧問料の税理士は、正直お勧めしません。
まぁ、逆の立場になって少し考えれば分かりますよね?
報酬の安さを売りにすると言うのは、逆に言えば「報酬の安さ」以外の売りは無い事を表しています。
優秀な税理士に仕事を依頼したいのであれば、それなりの報酬を支払うのは大前提です。
2.税理士=「税金のプロ」であり「経営のプロ」ではない事を理解する
「ウチの税理士は経営に関するアドバイスを全然してくれないんだよな・・・」
とぼやく会社経営者の方を私は何人か見てきた事があるのですが、これ、会社経営者の多くの方が誤解している事なんです。
税理士はあくまで税金のプロであり、会社経営のプロではありません!
確かに両方とも「お金」に関わる事ですが、税理士の資格制度(税理士の使命)は、
税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそつて、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ること(税理士法第一条)
となっており、税理士はあくまで「税務の専門家」なのです。
確かに「お金」にまつわる分野なので会社経営に関するアドバイスが出来る様、必死になって勉強している税理士の方はいらっしゃいます。
しかしそれはあくまでその先生が独自に努力されているだけであって、全ての税理士がそのような努力をしているわけではないので注意して下さい。
その為、「税務だけではなく、会社経営のアドバイスも欲しい!」と思われた場合は、会社経営に関する事を勉強して、その事をしっかりとブログやSNS等で情報発信している税理士を選ばれた方が良いでしょう。
3.優秀な税理士のポイント
① 基本的なビジネススキルがある
当たり前ですが、基本的なビジネススキルがある事は必須です。
例えば
- コミュニケーション能力(的確に質問したり、逆に質問された場合に的確な回答が出来る)
- 物腰が柔らかく、丁寧(怒鳴るような話し方をしている人はNG)
- 人に対して常にリスペクトする心掛けを忘れない(無意味なマウンティングしない)
このような能力・スキルは常識です。
②「プラスα」に関する事にも気が付いて、教えてくれる
常に顧客の利益を考え、依頼された仕事だけではなく、プラスαの事についてもアドバイスしてくれるスタンスの税理士です。
まぁこれも、説明が不要なぐらい今のビジネスの世界では常識ですね。
「顧客視点」で物事を考えれば、次から次へとプラスαは生まれてくるはずですので。
③「自分の知らない事」でも真摯に貪欲に対応してくれる
常にアンテナを高くたてて、最近のトレンドについて敏感になっている税理士の事です。
このような税理士の先生は、司法書士としても非常にありがたいです。
例えば、最近は認知症になった時の財産管理の対策として「家族信託」と言うのがあり、税務上の問題も出てくるのですが、この「家族信託」に関して全く勉強されていない税理士もいらっしゃるのです。
それどころか、
「家族信託?何それ怪しくない?そんなのやらない方が良いですよ」
なんて顧問先の社長に言ってみたり・・・。
まぁ、このような税理士は論外ですが、例え自分の知らない事であっても、顧客の問題を解決する為に努力を惜しまない税理士であれば、あなたのビジネスにも良い影響があるでしょう。
4.まとめ
色々とお伝えしてきましが、一言で言えば「コンサルタント型の税理士」が優秀な税理士であると言えます(どんな士業でもそうですが)。
顧客から依頼された仕事は当然適切に行い、プラスαの事や、顧客自身が気が付いていない問題にも目を向け、問題を解決する為の適切な施策を考える。
このスタンスで仕事を行っている税理士こそ「優秀な税理士」と言え、顧客の為の情報発信も積極的です。
その為、まずは「顧客の為の情報発信」を積極的に探してみると良いかも知れません。