ビジネスにおいても「借金=悪」になり得る理由

ビジネスマインド・ビジネス一般

こんにちは。甲斐です。

何らかのビジネスを行っていると、必ず話題に出てくるのが「借金=悪」と言う話題です。

この話題は非常に賛否両論分かれるので、ビジネス系インフルエンサーが一定周期で良く取り扱っていますね。

「借金=悪と考えている奴は情弱」とか。

彼らのスタンスは、

「借金は信用の証なので、ドンドンやるべき。だって日本の大企業もあんなに利益をたたき出しているのに、ジャンジャン借金しているでしょ?」

と言う主張です。で、それに同調した取り巻き信者が「その通りです」「さすがです」なんて言ってしまったり(まぁ、大企業を例として持ち出すのが少しおかしいのですが・・・)。

結果を残しているビジネス系インフルエンサーの言う事ですので、何だか正しい事を言っているように感じますよね。

しかし、日本では借金を支払う事ができず、破産している会社も沢山存在しています。それでも、本当にビジネスの借金=悪ではないのでしょうか?

実はビジネスの借金でも「悪」になり得るのです。

1.個人の借金は全て「悪」です

まず、ビジネスの話しをする前に、個人で借りる借金は悪なのか?と言うお話をします。

これは間違いなく「悪」です。

なぜなら、借金が何も生み出さず、逆に利息分損してしまうからです。

これは住宅を購入する場合も全く同様です。確かに、一括で買うよりローンを組んだ方が手元に現金が残りますし、高額な住宅を手に入れやすいでしょう。

しかし、ローンを組んだ場合、将来的な利息の支払いが発生します(高額なローンであれば、利息も数千万円になるでしょう。)

どんな状況であれ、個人の借金は何かを生み出すものではなく、逆に利息の負担が発生するので「悪」と言えるのです。

こう言う話しをすると「一括で住宅を買わずローンを組み、手元にある現金を投資に回せば良いじゃん」と言った話しをする人がいますが、個人の借金ではなく実質的に事業としての借金なので、それは本質からちょっとズレた話題でしょう。

2.ビジネスで借金が必要な場面とは?

まずはビジネスを行う上で借金が必要な場面を考えてみましょう。借金が必要なのであれば、当然「悪」ではありませんので。

① 資金繰りのため

キャッシュフローがあまり良くなく、手持ちの現金(預金)が不足する状態のときに利用する借金です。

企業は赤字になったら倒産するのではなく、手持ちの現金が無くなったときに倒産します。

現金が不足した場合、資金繰りとしての借金は必要不可欠と言えるでしょう。

② 事業に対する投資のため

企業と言うのは元手を利用し、商品開発等を行い事業活動(お金を稼ぐ)のが当然の姿です。

商品開発や宣伝広告費等、お金を投資すべきところに投資が出来なければ、思うように事業活動が出来なくなる恐れがあります。

事業に対する投資を適切に行い、その結果としてお金を稼ぐ為には、資金調達の一つである借金が必要になってくるのです。

3.あなたのビジネスは、本当に借金が必要?

と、ここまでお話すると

「やっぱりビジネスでは借金が必要じゃん。だったらジャンジャン借りるべき!」

と思われるかも知れませんが、それはちょっと稚拙な考えです。

まず、資金繰りを目的とした借金について。

これはそもそも対処療法なので、キャッシュフローと言う問題を改善しない限り、遅かれ早かれ会社は倒産する可能性があります。

また、「事業に対する投資」であれば、あなたの事業(やりたいと思う事業)は、そもそも借金が必要なのか?事業に投資してちゃんと回収できるのか?と言う視点が必要です。

借金をする目的はお金儲けの為です。さらに借金なので返済していく必要があります。

借金する目的を見誤って「借金をする事」が目的になってしまったら本末転倒です。

ビジネスで借りるにしても、このような借り方の借金は「悪」なのです。

4.まとめ

銀行への実績づくりと言う点では借金をするというのは一つの考え方です。

しかし、目的がない借金はやはり悪であると言えるでしょう(利息も発生するわけですから)。

コロナ禍のような緊急事態であれば仕方がない部分もありますが、それでもあくまで延命手段であって、問題を先延ばしにしているだけである事に注意が必要です。

借金をする事ではなく、問題を解決する事を第一に考えるべきでしょう。

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甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル。趣味はキックボクシングとランニング

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甲斐 智也

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表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル (詳しい自己紹介は画像をクリック!)。

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