無在庫転売の法律上の注意点とは?

起業・副業

こんにちは。司法書士の甲斐です。

最近転売の類型の一つで「無在庫転売」と言うのが注目されているのをご存知でしょうか?

情報商材屋界隈がランディングページで「最先端のビジネスモデル」と広告をバンバンしているのですが、要するに、AmazonやYahoo!ショッピング等で先に商品の出品を行い、売れてから商品を売買価格より安く仕入れて、商品を発送するという方法の転売です。

無在庫転売は先に商品を販売するので在庫を抱えるリスクがなく、また仕入れのための資金も必要ないと言った特徴があり、転売の初心者が参入しやすいと言うメリットがあります。

ただ、通常は商品を仕入れて販売と言う流れなのですが、無在庫転売はこの逆の事を行う形になるので「在庫ないのに商品販売して大丈夫なの?違法じゃないの?」なんて声がたまに聞こえてきます。

このような新しいビジネスモデル?が出てくると「法的な問題がないのか?」と言う点は必ず検討する必要がありますの。今回はその無在庫転売に関する法律上の注意点をお話していきたいと思います。

1.無在庫転売が違法ではない理由

色々なサイトで「無在庫転売は違法ではない」と紹介されています。

確かにその通りなんですが、ではなぜ「違法ではない」と言い切れるのか、その根拠って分かりますか?

副業でも起業でも、ビジネスは相手との取り引きであり、法律行為です。だからこそ「違法じゃないんだ」で思考停止するのではなく、その根拠もしっかりと考えるようにしましょう。

で、無在庫転売が違法ではないその根拠ですが、無在庫転売は民法の「他人物売買」に該当すると考える事ができるからです。

(他人の権利の売買における売主の義務)
第五百六十一条 他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

民法 | e-Gov法令検索

このように他人の物(他人の権利)を販売する事は法律上も認められているのですが、売り主はその他人の物(他人の権利)を取得して買い主に引き渡す義務を負います。

2.無在庫転売の法律上の論点

① プラットフォームによっては無在庫転売を禁止している場合がある

インターネット上で商品を出品する場合、AmazonやYahoo!ショッピング、楽天といったプラットフォームを利用する事があると思いますが、プラットフォームによっては規約で無在庫転売を禁止している場合があります。

この規約に違反した場合、最悪そのプラットフォームで取り引きが出来なくなりますので注意が必要です。

② 商品を仕入れる事が出来なかったら、債務不履行の責任を負う

無在庫転売は商品を販売してから仕入れる流れですので、販売した商品を仕入れる事ができなければ、当然債務不履行の責任を負います。

具体的には買い主から売買契約が解除され商品代金を返金する必要がありますし、買い主に損害が発生した場合はその損害を賠償する必要があります。

③ 商品発送に時間がかかる場合がある

上記のとおり、先に商品を販売し後から商品を仕入れる流れですので、どうしても買い主への商品の発送に時間がかかる事があります。

この辺りを事前に買い主に説明しておかないと様々なクレームに発展する事があり、最悪上記のような売買契約の解除、損害賠償と言った問題に発展する可能性もあります。

④ 古物商の許可も当然必要

通常の転売ビジネスと同様、古物商の許可申請も当然必要になってきます。

古物商については、下記のページも参照して下さい。

3.まとめ

無在庫転売はビジネス初心者でも取り組みやすいのですが、あくまでビジネスですので、法律上の注意点をしっかりと理解する必要があります。

「ビジネス=取り引き=法律行為」は絶対に忘れないようにしましょう。

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