起業当初に安さを売りにすれば、即ビジネスが詰んでしまう理由

マーケティング・営業

こんにちは。甲斐です。

起業した場合、悩み事の一つに「どうやって自分の商品・サービスを売っていくか?」という点があります。

情報過多な現代、目に見えるブルーオーシャンは中々存在しないので、どうしても競合他社との競争を意識する必要があるでしょう。

その時に起業当初の人が良くやりがちなのが、「安売り」です。

特に起業したての人間は舐められやすく、値引きを要求される事が良くあります。

  • 「まぁ、最初は仕方がないか」
  • 「次の仕事に繋がれば、最初は安くても良いか」

仕事欲しさに安い金額で受注したくなる気持ち、良く分かります。

早く生活を安定させたいですから。

で、その内「安い事」を売りにして営業をかけてしまう・・・なんて事があるのですが、これは絶対にNGです!!

今回は起業当初に安売りに走ると即ビジネスが詰んでしまう理由をお話します。

特に真面目な方は陥りがちになりますので、要注意ですよ。

1.そもそも安さを売りにしても競合他社に勝てない

起業したての場合、競合他社と比べてとにかくリソースが不足しています。

マンパワーも時間もお金も余裕がありません。

そのような状況で体力がある競合他社と同じような「安売り戦略」を行った場合どうなるか、簡単に想像出来ますよね?

「良いモノをより安く」

確かに理念として素晴らしいのですが、安売り戦略を行った結果、仕事の質が低下したり、稼げなくなってしまったら元も子もありません。

その為、独立当初の企業家や個人事業主は「安売り戦略」とは異なる戦略を取る必要があるのです。

2.安さを優先する顧客は質が悪い

「出来るだけ安くしてほしいんです。」

私の業界(司法書士業界)もそうですが、このように「安くしてよ~」と言ってくるは一定数存在します。

ですが、このように「安さを優先する人」をお客さんにした場合、想定外のトラブルに振り回される事が沢山あります。

何故なら、「安さを優先する人」の判断基準は文字通り「安さ」であり、あなたの仕事についてその価値が分からなかったり、分かろうともしないんですね。

だからこそ、普通の顧客ではありえない、想定外のクレームが発生する危険性があるのです。

対応は全然遅くないのに「どうしてこんなに仕事が遅いのか!」と言われたり、契約の内容を勝手に変えたり。

「そんな馬鹿な」と思われるかも知れませんが、「安さ」を優先する人はあらゆる意味で余裕がなく、質が低いのです。

「低価格帯の料理店で質の悪いクレーマーがいても、高級料理店にはそのようなクレーマーは少ない。」

この事が、全てを物語っているのです。

3.安さを追求するのではなく、「付加価値」を付ける事を追求する

それでは安さ以外に何を追求すれば良いか?

答えは簡単、色々な人が言っていますが、自分の仕事に「付加価値」をつける事です。

例えば、あなたが動画編集者であったら、動画編集のスキルだけではなく、動画編集を通じて依頼者のブランディングに寄与したり、コンサルティング等を行う。

このように、他の動画編集者との違いが明確になれば、価格競争に巻き込まれる事なく、逆に高価格の商品で勝負する事が出来るのです。

現在、世の中のありとあらゆる商品やサービスがコモディ化していて、何もしなければ自分の商品・サービスは安くなる一方でしょう。

そうではなく、顧客の利益に貢献して正当な報酬を得たいと考えるならば、自分の仕事に付加価値をつける事を怠ってはいけません。

「安さを売りにする戦略」は一見顧客の方を向いた戦略に見えますが、実際は競合他社の方を向いた戦略であり、顧客の事を考えた戦略ではありません。

勿論、内容が薄っぺらい商品・サービスに対してボッタくりな金額設定をしてはいけませんが、顧客が望んでいる事を十分に理解し、その為の商品・サービスを提供するのであれば、必要以上に安売りをする必要はないのです。

正々堂々とあなたの価値を伝えるようにしましょう。

4.まとめ

私も失敗した経験があるのですが、起業当初は認知度もなく競合他社と戦う為に「安売り戦略」を取らざるを得ませんでした。

しかし、安売りをした所で集客が出来たかと言えばけっしてそのような事はなく、むしろ質の悪い顧客を呼び込み、その対応に時間を取られただけでした。

もう一度言いますが、起業当初はリソースが圧倒的に不足しています。

その中で余計な事に時間をかけず、あなたが望む人だけを顧客にしたいのであれば、あなたの仕事に付加価値を加えるのは必要不可欠になってくるのです。

【お気軽にお問い合わせ下さい】
起業やパーソナルブランディングに関する提供中サービスはこちら。

甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル。趣味はキックボクシングとランニング

関連記事

特集記事

甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル (詳しい自己紹介は画像をクリック!)。

「表現力」で営業力アップ

パーソナル・ブランディング

人気の記事

  1. 1

    一人会社の場合はどうなる?取締役と会社の「利益相反取引」とは?

  2. 2

    違法じゃなければOKでしょ?が通用しない理由

  3. 3

    水を1万円で売る?商品・サービスの価値の作り方とは?

  4. 4

    トラブル防止!コンサルティング契約書の作成のポイント・ひな形

  5. 5

    コンサル契約で「いかなる理由でも返金しない」条項があったら要注意!

最近の記事

  1. 今こそ営業マンは「脱」営業マン化すべき

  2. 演劇のセリフを喋るレッスンはビジネスの営業面でも活用できる

  3. AI時代を生き抜く営業力は「コミュニケーション力」と「共感力」です

  4. 演劇・演技レッスンがビジネスで注目されている理由とは?

  5. 異業種交流会で仕事を取るマル秘テクニック、教えます。

TOP