競合他社との差別化で良く使われる「USP」の落とし穴

マーケティング・集客

こんにちは。司法書士の甲斐(@tomoya_kai)です。

「競合他社との差別化が重要ですよ。」なんて言葉はビジネスパーソンであれば耳にタコが出来るほど聞いた事があると思いますし、実際に差別化の為の手法は様々あります。

僕が良く言っている「商品・サービスのコンサル化」もそうですが、差別化の別の方法として「USPを考えましょう!」と言うのがあります。

USPの専門家もいますので、実際にそのような専門家に依頼して、USPを作ろうと思っている方もいらっしゃると思いますが、今回はそのような方向けにUSPに関する簡単な説明と注意点をお話したいと思います。

1.USPとは

USPはマーケティング用語の一つで「Unique Selling Proposition」の略称で「自社(商品)が持つユニークで独自の強み」と言う意味です。

単なる強みではなく、「顧客に対して、自社だけが約束できる利益」を指すと言われています。

戦後の高度成長期と比較し、現代社会は物が溢れかえっており、消費者側から見ても「だいたい満ち足りている」状態です。

その「だいたい満ち足りている」状態では、自社の商品やサービスは競合他社と埋もれてしまいますので、自社が選ばれる理由がなければ売り上げも低迷しますし、会社の存続も危ぶまれるでしょう。

このように商品やサービスがコモディ化している「だいたい満ち足りている」世界では、USPは必要とされて当然な概念なのです。

2.USPは「3C分析」と「SWOT分析」を使うと便利

USPの作り方はインターネット等で調べると色々な方法が出てきますが、お勧めなのが「3C」「SWOT」のフレームワークを使った方法です。

「3C」とは、「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」の頭文字で、「市場」「競合」「自社」を分析して、KSFを見つけ出す事を目的としたフレームワークです。

【KSF】Key Success Factorの略。主要成功要因。事業を成功させるための必要条件と定義されています。

SWOT分析は、自社を取り巻く外部環境(競合や法律・市場トレンド等)と、自社の内部環境(リソースやブランド力、価格や品質等)について、プラス面とマイナス面にわけて分析するフレームワークです。

まさに自社の強み・弱みを明らかして戦略策定の一つの材料にする事を目的としています。

3Cで客観的事実を分析し、SWOTでその事実の解釈を行う、と言う流れです。

各フレームワークの具体的な使い方は別のサイトや書籍を見て頂くとして、ここでは重要な点だけをお話します。

それは3C分析は

  1. 市場
  2. 競合
  3. 自社
の順番に分析を行う、と言う点です。

これ何でかと言いますと、「強みと言うのはお客さんが決める」からなんです。

例えば、自社の特徴として、「従業員が多く、大量の処理がスピーディに可能」と言うのがあったとします。

じゃあこれがUSPにおける「強み」になるのかと言うと、必ずしもそう言うわけではありません。

お客さんによっては、「スピーディじゃなくても良いので、丁寧に寄り添って仕事をして欲しい。」事を大切にしているケースもあり、そう言う人にとっては「スピーディ」は強みになり得ないのです。

つまり、強みはお客さんが決める=市場の定義、分析を一番先に行うべきなんですね。

この順番を間違えてしまうと、全く見当違いなUSPが出来上がってしまうので注意が必要です。

3.USPの具体的事例

USPの具体的な事例として有名なのがドミノピザです。このキャッチコピー、見たこと聞いたことはありませんか?

”熱々でジューシーなピザをお宅まで30分以内にお届けします。間に合わなければ、代金は頂きません。”

ピザは当然ながらアツアツの状態が美味しいので、時間をかけてデリバリーしてもお客さんの満足度は満たされないでしょう。

そこに着目し熱々なピザを30分で配達、間に合わなければ代金は貰わない、と言う自身に満ちたUSPですね。

Uユニーク(特徴)・・・・・「間に合わなければ代金は頂きません」。
Sセリング(強み)・・・・・「30分以内でお届けします」。
Pプロポジション(メリット)・「熱々でジューシーなピザ」

残念ながら配達員の交通事故から、現在はこのUSPは使われていませんが、それでも非常にインパクトがある、お手本とも言えるUSPです。

このようにUSPを上手く作る事で競合他社との差別化を一気に加速化させる事ができるのですが、作成する上で注意点・落とし穴があるのです。

4.USPを作る上での注意点・落とし穴

USPを作る上での注意点ですが、実はもう既にお話しています。そう、「強みはお客さんが決める」と言う点です。

例えば、上記のドミノピザのUSPで

  • ピザの製造やデリバリーが間に合わず、30分以内に届ける事ができないケースがある。
  • その結果、クレームに発展し、その対応に苦労してしまう。
  • ピザを作り置きしたり、人員を増やしたりしたけど、クレームは減らない。
  • その為、授業員が消耗し、従業員の定着率が悪くなった。

なんて事に仮になってしまった場合、そのUSPはお客さんにとっての強みではなかった、と言う事になるんですね。

もしかしたら、「30分を多少過ぎても熱々でジューシーで美味しいピザを届ける事ができる」のが、お客さんから見た強みかも知れませんので。

(あくまで例え話ですよ。ドミノピザで本当にあったかは不明ですよ。)

なので、USPはあくまでお客さんの視点で考え、けっして独りよがりなものにしない、と言うスタンスが重要になってくるのです。

5.まとめ

USPはマーケティングの世界の話しであり、顧客視点で考えるのはある意味当然です。

ただ、USPの専門家を謳う人の中には「強みはお客さんが決める」と言う大前提を無視したままUSPを決めようとする人がいるので、そこは注意するようにして下さい。

なお、冒頭でお話しました競合他社との差別化の一つである「商品・サービスのコンサル化」ですが、このようなサービスをやっていますので、よろしければご覧下さい。

「あなたの商品・サービスのコンサル化」のコンサルティング
コンサルティングスキルの重要性バブル経済が崩壊し、そもそも前例が通用しない時代、絶対的な答えがないサバイバルな時代に突入してはや20年以上。そこから時代は落ち着くのかと言えばそうではなく、むしろコロナ禍のような今まで想定できなかったよ...
タイトルとURLをコピーしました