こんにちは、甲斐です。
今回は紹介営業に関する注意点・ポイントのお話です。
世の中には様々な営業方法がありますが、仕事を受注する側としてお客さんを紹介してもらう「紹介営業」がとっても嬉しいと感じた事がありませんか?
ただ、この紹介営業、注意すべきポイントをおさえずに、ただお客さんを紹介する・紹介される事を行った場合、ちょっとしたトラブルに発展する可能性があります。
今回は僕自身も失敗し反省した事がある、紹介営業の注意点・ポイントをお話したいと思います。
1.お客さんを紹介する側のポイント
① 丸投げしない
お客さんを紹介する側として一番効率的なのは、詳細内容をヒアリングせず、とにかく専門家に丸投げする事です。
自分の専門分野以外について、正確な情報提供は難しいと思うのですが、だからと言って何も考えずに丸投げしてしまうと、紹介先とお客さんとの間でトラブルに発展する可能性があります。
専門分野の知識がないにしても、「お客さんがなぜそのような事を行いたいのか?その趣旨や背景事情は何なのか?」と言ったパーソナルな部分を詳細にヒアリングした上で、専門家にバトンタッチした方が良いでしょう。
その方がお客さんの紹介を受けた専門家も仕事がしやすいと思います。
② マーケティング用語で言う「教育」をお客さんに行う。
「お客さんに向かって教育とは何事か!!」と怒る方がいらっしゃるかも知れませんね。
しかし、お客さんは自分が行おうとしている事の難しさや、専門家が裏でどのような苦労をしているのかと言った事を知らないのが通常です。
だからこそ
・こんなの誰でも簡単にできる事でしょ?
・なんでこんなに費用がかかるの?簡単な事なのに。意味が分からない。
と言う不平・不満が出てくるのです。
お客さんが「分からない状態」で専門家に依頼した場合、高確率でクレームに発展します。お客さん、紹介する専門家双方の為にも「教育」をするようにしましょう。
③ 費用面についてはしっかりと伝える
上記の「お客さんを教育する」にも関連するのですが、専門家に何かを依頼する場合、それなりの費用がかかる事を必ず説明しましょう。
特に目に見えない無形商材の場合、お客さんにはその価値が分かりにくいです。その為、後々になって「何でこの程度の仕事にこんなに金がかかるんだ!」とトラブルになる事があります。
また、価値が分からないので悪気なく値下げ要求をしてくる場合があります。専門家に対するリスペクトを忘れないためにも、このような根拠ない値下げ要求をしないように伝える努力も必要でしょう。
2.お客さんを紹介される側のポイント
① 自分の価値観は明確に伝える
人間関係のトラブルは、ほとんどの場合「価値観の相違」で発生します。その為、自分がどのような価値観で仕事をしているのか?と言った事を事前に明確に伝えた方が良いです。
特にお客さんを紹介してくれる人に対しては定期的に伝えるようにしましょう。この価値観の部分がズレてくると、お客さんを紹介してくれる人との関係性が悪くなる事がありますので。
仕事を受注する側としてはお客さんを紹介してもらえると言うのは非常に嬉しいので、変な事を言って受注が無くなってしまうのは嫌かも知れません。しかし、目先の利益にこだわった結果、将来的にトラブルが発生するのは本末転倒であり、他のお客さんに対しても悪影響が出てくる可能性があります。
そのため、プロフィール資料等を作成し、自分の価値観を明確に伝えるようにしましょう。その結果、お客さんから仕事の依頼を断られる事があっても、それは仕方がない事と割り切る事が重要です。
② 出来ない事は出来ないと明確に伝える
世の中にはどんなに頑張っても出来ない事があります。だからこそ、あなたは専門家として「出来ない事は出来ない」とお客さんに伝えていると思いますが、人間は物事を自分の都合の良いように解釈してしまう生き物です。
少しでも期待を持たせるような言い方をしてしまうと、それを拡大解釈される事もありますのでYes/Noの意思表示は明確にしましょう。
なお、代替案の提示も同様です。「出来ないのではなく、代替案の提示を行う」のが出来るビジネスパーソンの定義となりつつありますが、それは理想論であり、現実的には代替案の提示も不可能な事があります。
「お客さんに伝えるの、何か色々言われそうで嫌だな。この専門家、仕事できねぇなぁと思われそうだなぁ。ネットの掲示板に何か書かれそうだなぁ」
と悩んでしまうかも知れませんが、専門家として出来ない事は出来ないと勇気を持って伝えましょう。
③ 見積書は必ず渡す
これは「お客さんを紹介する側」でもお話をしましたが、費用面は必ず初めに明確にしましょう。
紹介されたお客さんがあなたのどのような事を依頼し、それに対して見積もりを出しOKをもらって初めて仕事を行う。
「お客さんを紹介されたから」と言ってこのプロセスをなぁなぁにして仕事を行ってしまうと、やはり後でトラブルになる可能性があります。
プロであるならば、具体的な費用とその費用の支払い時期は明確にしましょう。
3.まとめ
僕自身も沢山失敗したのですが、「きっと分かってもらえる」と性善説で考えてもほぼ失敗します。
客観的には「それ常識でしょ?」であっても、現実問題として中々受けいれて貰えない事もあります。
1から10を説明する必要があるのであれば、「1から100」を説明する意識の方が丁度よいのかも知れません。