BtoCでは必須!消費者契約法で注意すべき内容

法律知識一般

こんにちは。司法書士の甲斐です。

起業した場合、誰をお客さんにするかによってその事業形態がいわゆるBtoBやBtoCとか呼ばれるのですが、特にBtoCの場合、一般消費者を相手にしますので、消費者保護の為の法律について意識する必要があります。

この消費者保護に関する法律は色々あるのですが、今回は「消費者契約法」に関する事お話したいと思います。

当ブログでは何度も言っていますが「取り引き=法律行為」ですので、面倒くさがらず、しっかりと法律を意識するようにしましょう。

1.消費者契約法とは?

消費者契約法とは、消費者と事業者の間の知識や交渉力等の格差を原因とした消費者トラブルや消費者被害が増加した経緯から、消費者を保護するために2001年に施行された法律です。

それまでは消費者保護と言えば特定商取引法と言った法律がメインだったのですが、特定商取引は文字通り「特定の商取引」を規制するための法律であり、それ以外の取り引きにおける消費者保護がカバー出来ていなかった経緯から作られた法律となっています。

まぁ、ようするに「問題がある営業活動によって契約させられた消費者を救済する為の法律」なんですね。

この法律は消費者を保護する為の法律である為、BtoCの取り引きを行っている企業は絶対に意識して守るべき法律なんです。

2.消費者契約法で無効になる契約の条項

① 事業者の損害賠償責任を免除する条項

契約書を作成する場合、できるだけ自社に有利な内容とするのが通常ですが、取引相手が消費者の場合、この点については注意が必要になってきます。

なぜなら、事業者に有利な契約は無効になるからです。

まずは、事業者の損害賠償責任を免除する規定です。消費者が損害を受けた場合に、事業者に対して損害賠償を請求できるのですが、契約書によっては民法や商法による損害賠償責任を特約で免除又は制限している事があります。

このような特約は消費者契約法により無効になります。

② 消費者の解除権を放棄させる条項

事業者に債務不履行があれば消費者は契約を解除する事ができます。しかし、契約によってこの解除権を消費者に放棄させたり、債務不履行の当事者である事業者に解除権の有無を決める権限を与える内容の条項の事です。

このような特約も無効となります。

③ 消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項

消費者側の問題により事業者に対して損害が発生した場合、消費者はその損害を賠償する必要ありますが、契約内容として事前に損害の額を決める場合があります。

この損害賠償の額が消費者契約法に定める要件を超えた場合、その超えた部分が無効になります。

④ 消費者の利益を一方的に害する条項

上記以外にも、消費者の利益を一方的に害する条項がある場合、民法、商法その他の法律の任意規定の適用による場合と比較して、消費者の権利を制限し、または消費者の義務を加重する特約が無効になる事があります。

3.消費者契約法で禁止されている行為

① 重要事項について嘘は言わない

契約の重要な事項について事実と異なることを告げることはNGです。

例えば、実際にはそのような事はないにも関わらず「この装置を取り付けると電気代が安くなる」と言って勧誘する行為です。

このような事実と異なることを告げた場合、契約の取り消しの対象となります。

② 断定的な主張を行わない

商品やサービスと言った契約の対象になるものに関して、将来におけるその価額や消費者が将来受け取るべき金額等、不確実な事項について断定的な主張を行って消費者が誤認した場合も契約の取り消し対象となります。

③ 消費者を困惑させて契約させる行為

例えば商品説明のため、消費者の自宅に来た事業者が「(契約しないから)帰ってくれ!」と消費者が言ったにも関わらず帰らなかった。

または勧誘している場所から消費者が「(契約しないから)もう帰ります」と言っているにも関わらず、帰らせないとか。

このような行為があり消費者が困惑した結果として契約を行ったら、その契約を取り消す事ができます。

4.まとめ

BtoBの契約の場合、お互いが事業者と言う事で、結構ムチャクチャな契約の内容となっている事があります。

しかし、取引相手が消費者の場合、消費者の利益を損ねるような契約書の内容は、後からトラブルになり契約の無効や取り消しを主張される事があります。

取引相手が消費者の場合、自社の利益ばかりを追求するのではなく、しっかりと消費者の保護を図るような契約書を作成しましょう。

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熱き志を持つ起業家を法律とマーケティングで支援する司法書士。趣味はキックボクシングと朗読。

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