副業がOKでもやってはいけない副業がある?

起業・副業

こんにちは。甲斐です。

政府が副業の推進を行う動きをみせており、昨今、有名な企業が副業を解禁する流れがあり、様々な働き方ができるようになっています。

その一方、未だに副業禁止の会社もやはり存在しています。

「時代に逆行している」と思われるかも知れませんが、仕事内容等、総合的に考えて副業を禁止せざるを得ない事もあるでしょう。

と言うわけで、今回はこのニュースを取り上げてみたいと思います。

【北海道銀行 行員2人懲戒解雇 副業で就業規則違反】

「北海道銀行によりますと、本部で勤務していた男性行員2人は、自らの収入を得るために銀行とは関係のない金融商品の勧誘を行い、無許可で副業をしていました。 勧誘先には、銀行の業務で関わった顧客も含まれていたということです。北海道銀行は就業規則に違反するとして、この男性行員2人を先月29日付けで懲戒解雇処分としました。」

https://news.yahoo.co.jp/articles/f6f943cd266bcf17a237435e5b9d72d520ace095

「副業禁止に違反したから懲戒解雇しました」

と言う話しなのですが、このニュースから副業に関する様々な法的論点が見えてくるのです。

今回のお話は銀行と言う副業を禁止するのに合理的な理由がある会社の出来事ですが、副業を解禁している会社でも十分に考えなくてはいけないお話となっていますので、その点は参考にできる内容となっています。

1.副業禁止の会社で副業したらどうなる?

まず、この問題をおさらいしておきましょう。

会社と従業員の間には労働契約が締結されます。どんな仕事をするのか?給料はいくらなのか?と言う、細かい労働条件について合意を形成します。

その契約の中で副業が禁止されているにも関わらず副業をした場合、契約違反になります。

「今どき副業を認めないなんてダサい」

なんて言っても関係ないんです。契約違反ですから。

契約違反を行った場合、色々な処分が考えられますが、一番重いのが懲戒解雇です。

実際は裁判で懲戒解雇の無効等を争う事は出来ますが、それには手間と時間がかかってしまいます。

副業禁止なのに副業をしてしまった。
→契約違反で処分を受ける可能性がある。

と言うパターンは覚えておきましょう。

2.副業がOKでも、何でもかんでも許されるわけではない

今回の事例、契約違反とは言え、懲戒解雇はちょっと処分として重すぎでは?と思えるかも知れませんが、今回は特殊な事情があるみたいですね。

ニュースを良く見ると

  • 銀行とは関係のない金融商品の勧誘を行い、
  • 勧誘先には、銀行の業務で関わった顧客も含まれていた

と言う記載があります。

銀行とは関係のない金融商品を取り扱う事は利益相反的な感じがしますね。

銀行顧客に勧めたと言う事は、銀行のリソースである顧客を勝手に使った事を意味し、これも問題がある行為でしょう。

今回の処分の原因は「単純に副業したから」と言うのではなく、その内容に大きな問題があったと言えます。

もし仮にこの銀行が副業OKであっても、この元従業員が行ったような副業は許されず、やはり懲戒処分の対象となるでしょう。

例え副業がOKな会社であっても、自社と利益相反になったり自社のリソースを使った副業は、当然避けるべき!と言う結論になると思いますので。

政府が副業の解禁を促進しているのだから「何でもかんでもやってOK!」ではなく、ちゃんと考えて副業しましょう!と言う事ですね。

3.まとめ

日本と言う国は、未来のない老人の保障が手厚く、不安定な職で給料の増えない若者が苦しみ、苦しみの連鎖は子どもに続き、未来のある者が自殺する国です。

このような問題を、政治家は根本的に解決するつもりはありません。

つまり、自分や大切な家族は自分達で守るしかありません。

その為に、例え正社員であってもフリーランスのようなマインドで働いたり、副業を行う必要性もありますが、とは言え、何でもかんでもやれば良いと言う訳ではありません。

そこはやはり「自分や大切な家族等にとって最善の方法は何なのか?」と深く考える必要があるでしょう。

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甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル。趣味はキックボクシングとランニング

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甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル (詳しい自己紹介は画像をクリック!)。

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