一般社団法人の運営に関わる「社員」「理事」「社員総会」とは?

会社設立・商業登記

こんにちは。司法書士の甲斐です。

法人の形式は株式会社や合同会社がありますが、「一般社団法人」と言う形式の法人もあります。

この一般社団法人、良く活用されているのが「一般社団法人〇〇協会」と言ったように、いわゆる「協会ビジネス」を行う場合です。

「協会が作った資格の養成講座を受講して認定試験に合格すると資格証が発行され、その資格を使った講師になることができる」

だいたいこんな感じですね。

その他、何かしらの人材交流を目的としたり、業界団体としての一般社団法人であったり。

このように一般社団法人は様々なケースで活用される事があるのですが、その運営に関わる人(機関)はどのようになっているのか?

今回はそのような一般社団法人の運営にとって必要な「機関」に関するお話をしたいと思います。

1.一般社団法人における「社員」「理事」とは?

① 社員

社員と聞くと世間一般用語で言う「従業員」のようなイメージを持たれるかもしれませんが、そうではありません。

一般社団法人の「社員」とは、その組織の主体的な構成員の事であり、株式会社で言う「株主」の事です。

なので司法書士から「一般社団法人の社員は誰にしますか?」なんて質問されたときは社員=株主と脳内変換して下さいね。

繰り返しますが社員は一般社団法人の主体的な構成員です。その為、後でお話する「社員総会」で様々な意思決定を行う役割があります。

② 理事

これは聞いた事がある人も多いと思います。

理事は社員総会でなされた意思決定に沿って、一般社団法人の実際の運営を行う人です。

株主会社で言う「取締役」だと思って下さい。

また、取締役会のような機関である「理事会」を置く事も可能です。

理事会を置かない場合、基本的に全員が代表理事となります(互選で代表理事を定める定款の規定を作ってもOK)。

なお、株式会社とは異なり、理事の任期はどんなに長く設定しても2年間となります。

2.社員総会とは?

株式会社で言う「株主総会」にあたるのが社員総会です。

「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に規定された事、例えば役員の選任や解任など重要な事項を決定する際に開催され、社員による決議が行われます。

社員総会は年一回必ず行われる「定時社員総会」と、必要に応じて開催する「臨時社員総会」があり、この辺りも株主総会のルールと良く似ています。

3.「社員」と「会員」は違うのか?

一般社団法人はその性質上、会員を募集し、入会金や年(月)会費を会員から徴収し、そのお金を法人の運営費に充てたり会員へのサービスを提供する、と言った事業を行っている事があります。

ただ、ここで言う「会員」は一般社団法人における社員ではありませんので、分かりやすくする為に、例えば定款で会員に関する規定を作って区別する方法が考えられます。

このような感じですね。

(社員及び会員)
第●条 当法人の会員は次の2種とし、特別会員をもって一般社団法人に関する法律上の社員とする。
(1)特別会員 当法人の目的に賛同して入会した個人
(2)一般会員 当法人が行うサービスの提供・利用を主とする個人又は団体

誰でも彼でも社員になってしまいますと法人における意思決定がスムーズに行わなくなる可能性も出てきますし、そもそも会員として入会した人も社員にまでなるつもりはないケースがあるでしょう。

その為、どの会員に対して一般社団法人における社員の地位を与えるのか?(議決権を与えるのか?)は明確にした方が良いでしょう。

なお、上記の定款例で「特別会員」「一般会員」と言った用語を使っていますが、「この言葉を絶対に使う必要がある」と言った決まりはありませんので、法人の実情に合わせて言葉をチョイスすれば良いと思います。

4.まとめ

一般社団法人は株式会社を参考にして作られた制度であり、組織体制(機関)は非常に似通っています。

定款を作成し公証人の認証が必要な事も、貸借対照表等の計算書類を作成する義務がある事も同じです。

その為、株式会社を経営している人であれば一般社団法人の運営に関するルールも理解が早いと思いますが、細かい部分で違いもありますので、ちょっとでも疑問があった場合は遠慮なく司法書士やその他の士業にご相談する事をお勧めします。

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