投資用不動産会社の営業マンへ。差別化のポイントを解説します

マーケティング・営業

こんにちは。甲斐です。

僕は良く異業種交流会に参加するのですが、そこで投資用不動産を販売している会社の営業マンとお話をする事があります。

投資用不動産の売れ行きや営業方法に関する方法とかを良くヒアリングするのですが、営業方法について悩まれている人が結構いらっしゃるんですね。

特に他の営業マンとの「差別化」について悩まれている人が非常に多い。

そもそも企業の営業マンは会社のルールや売り物そのものに制約があり、個人事業主等と比較して差別化が中々やりづらい職種ではあります。

とは言え差別化を行わないとライバルとの競争に負けるでしょうし、仕事をしていても正直楽しくないと思います。

なので、今回は投資用不動産を販売している会社の営業マン向けに、営業方法に関する提言をお話したいと思います。

投資用不動産の営業マン、実際に投資用不動産を購入した人、双方からヒアリングして感じた内容ですので、それなりに説得力はあると思います。

1.(自称)トップ営業マンが書いた本は読むな!

いきなり身もふたもない事を言ってしまいますが、(自称)トップ営業マンが書いた本は読まない方が良いです。あまり参考にならないので。

書店に沢山並んでいますよね?トップ営業マンが書いた本が。そう、アレです。

何で参考にならないかと言うと、ぶっちゃけ再現性がないからです。

良くあるのが人間力があれば売れるとか、お客様に誠心誠意つくせばどうとか、そう言う話しですね。

確かにそれは大切なのですが、あまりにも抽象的すぎて具体性に欠けます。属人性が強く、いわゆる浪花節的な営業なので。

あと、トークスクリプトがどうとかと言う話しもあるのですが、これも意味がないと思います。

そもそもトークスクリプトとは事前に用意した台本であり、目の前のお客さんと真摯に向き合った結果生まれたコミュニケーションではないんですね。

お客さんを説得させる為だけの話術と言うか。

また、これらの営業本は営業マンの立場で書かれた本であって、お客さんの視点で書かれた本ではありません。

その為、お客さんとの考え方の相違が非常に激しかったりするので、あまり参考にしてはいけないのです。

2.じゃあ、どうやって差別化すれば良いのか?

そもそも、世間から見た投資用不動産を販売している会社のイメージって分かりますか?

まぁ多分ご存じだと思いますが、イメージは相当悪いです

しつこいぐらい電話をして、断られらた逆ギレして怒鳴り散らす、と言うニュース映像もありますので。

とにかくイメージは悪いんです。

なので、差別化を考えるのであれば、このイメージを覆す必要があるかなーと思うんです。

そこで一つ提案したい事が「心理カウンセラーに徹する」と言う事です。

心理カウンセラーになるのではなく、その考え方を学び、心理カウンセラーのようなイメージでお客さんに接すると言うことです。

その為には心理カウンセラーのスキルをしっかりと身に着ける必要があるのですが、そのスキルを一つだけ挙げるとしたら「共感」のスキルですね。

共感って実は定義が曖昧で非常に難しいのですが、「共に感じる」と思って頂くと分かりやすいと思います。

お客さんが感じている感情を一緒に感じる。例えば

・「〇〇について不安に思っているんですね」
・「〇〇に関する事でイライラしているんですね」

と、お客さんが言語化できていない感情について言語化し、自分も同じ気持ちになると言うスキルです。

そうする事でお客さんから見れば「この営業マンはちゃんと自分の事を理解してくれている」と感じてもらい、その結果として胡散臭い営業マンから信頼できる営業マンへと差別化する事が可能になってくるのです。

3.そもそも、お客さんが投資用不動産を購入する「目的」って理解していますか?

これは投資用不動産を実際に購入した人達からヒアリングしたんですが、投資用不動産を購入した目的を言語化できない人が圧倒的に多いんですね。

「何となくノリで購入したんです・・・。」と言うお話が良く出てくるんです。

家賃収入で儲けたいわけでもなく、節税目的でもなく、「何となく」です。

まぁ、それはそれで良いのかもしれませんが、ただ、投資用不動産ってローンと言う名の「借金」をさせて購入してもらうものですよね?

であれば、お客さんの感覚としてノリであったとしても、販売する営業マンとしては、投資用不動産の専門家として、お客さんに目的意識を持ってもらうのも大切だと思います。

だって、何千万円も借金させる事になるのですから。

そりゃ、最終的には売却すれば良いじゃん!と言う話しにもなりますが、残債の額によっては売却しても債務が残る可能性があるじゃないですか?

と言う事を考えると、しっかりと目的意思を持ってもらう事がお客さんに対する誠意の証になると思いますし、そこでも差別化ができると思うんですよね。

4.そもそも、あなたが売っている商品は「良い物」ですか?投資用不動産の「価値」って何ですか?

最後に大前提のお話をします。あなたが売っている商品は、「良い物」ですか?

営業マンは売るのが仕事です。とは言えゴミクズみたいな商品を売って良い訳はありません。なので、あなたが売っている投資用不動産の「価値」について、明確にする必要があります。

では「価値」とは何なのかと言うと、ズバリ下記の4つに分類する事ができます。

(出展:マーケターのように生きろ 井上大輔著)

「価値」は機能的・情緒的の2つに分ける事ができます。

「機能的な価値」とは、文字通り機能に着目した価値です。

投資用不動産で言えば、人に貸す事ができる、家賃収入が入る等と言ったところでしょう。

「情緒的な価値」とは機能を超えた「その人にとって意味がある価値」です。

例えば、「投資用不動産を持つ事は成功者としてのステータス」と言う感じですね。

機能的価値・情緒的価値について、それぞれ顕在化、潜在化しているかによって4つに分ける事ができます。

この「価値」について真剣に考え、お客さんに対して明確に伝える事が出来れば、これも差別化になると思います。

5.まとめ

こんな感じで、様々な切り口から差別化について考えてみました。

重要なのはお客さんが中心にある事です。

会社や営業マンとしての論理・しがらみを捨て、お客さん視点で常に物事を考える事で差別化はできると思います。

まずはお客さんと対話しましょう(トークスクリプトを考えるのではなく)。全てはそこからスタートするのですから。

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甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル。趣味はキックボクシングとランニング

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甲斐 智也

甲斐 智也

表現者。元舞台俳優。演劇を活用した論理と感性のハイブリッドコンサル (詳しい自己紹介は画像をクリック!)。

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