取締役会を設置する為の定款変更や登記申請の方法を解説します

会社設立・商業登記

こんにちは。司法書士の甲斐(@tomoya_kai)です。

スモールビジネス等で会社設立を行う際、あまり意識していない部分が「取締役会」です。

取締役会を設置する場合、最低でも3人以上の取締役が必要ですし、監査役も必要になってきます。

このように取締役会を設置する場合、結構おおごとになったりするのですが、会社が大きくなった場合は必要不可欠になってくるのがこの取締役会です。

今回はこの取締役会について、設置の方法から登記申請まで分かりやすくお話します。

1.取締役会は業務執行の意思決定機関

取締役は取締役会設置会社を除き、株式会社の業務を執行するのがその仕事です(会社法第348条)。

では、取締役会設置会社の取締役は何をするのかと言いますと、取締役会での意思決定を行います。具体的には次の3つです。

  • 取締役会設置会社の業務執行の決定
  • 取締役の職務の執行の監督
  • 代表取締役の選定及び解職

取締役会は、株式総会で任命を受けた3名以上の取締役によって構成され、その取締役は上記の内容について意思決定を行います。

では、取締役会設置会社の業務は誰が執行するのかと言いますと、代表取締役や取締役会の決議によって業務を執行する取締役として選定された者が業務を執行します(会社法第363条)。

取締役会を設置していない会社は、重要な事は株主総会で決めますが、会社の規模が大きくなればイチイチ株主総会を開くのも手間になります。

その為、取締役会を設置して取締役会で色々な事を決めるようにするのです。

元々は株式会社には取締役会も監査役の設置も必須だったのですが、新しい会社法が誕生し、非公開会社(全ての株式に譲渡制限をつけている会社)は、取締役会を設置しなくても良くなりました。

2.取締役会を設置するメリット

上述したとおり、会社法で決められている事項は株主総会を開く事なく、取締役会で決める事ができるので、迅速な意思決定を行う事が可能となります。

また、取締役会がある事で対外的にも「組織的にしっかりとした会社」と信用度も上がる可能性があるでしょう。

3.取締役会を設置するデメリット

取締役会を設置するには取締役3名以上と監査役が必要になりますので、役員報酬の負担が増えます。

また、三カ月に一回以上取締役会を開催する必要がありますし、議事録もしっかりと作成する必要があります。

4.取締役会の設置方法

① 株主総会で定款変更及び取締役、監査役の選任を行う

取締役会を設置する為には、定款に取締役会設置会社及び監査役設置会社である事を記載する必要があります。

その為、株主総会を開催し定款変更の手続き(特別決議)を行います。

【特別決議】
議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権数の2/3以上をもって可決となる決議の事です。

また、3名以上取締役がいない場合は、新しい取締役や監査役の選任も併せて行います。

定款上、「取締役の人数は〇名以内にする」と言う規定がある場合、取締役会が設置できない場合があります(取締役は3人以上の取締役が必要な為)。
このような規定がある場合、併せて定款の変更を行うようにしましょう。

② 取締役会で代表取締役を選定する

取締役会で改めて代表取締役を選定します。

なお、従前の代表取締役を選定しても大丈夫ですが、その場合、元々は非取締役会設置会社の代表取締役だったため、取締役会設置会社の代表取締役として改めて選定する必要があります。

ただし、この場合の代表取締役は重任にもならず、登記手続きも行う必要がありません。

なお、別の取締役が代表取締役として選定されたときは登記申請を行う必要があり、取締役会議事録をはじめ、代表取締役の就任承諾書及び印鑑証明書が登記手続きの添付書類となります。

③ 管轄の法務局へ登記申請を行う

管轄の法務局へ「取締役会設置会社の定めの設定」「監査役設置会社の定めの設定」「取締役及び監査役の変更」の登記申請を行います。

5.まとめ

小規模な会社であれば取締役会の設定は必要ないと思いますが、それなりの規模になり、意思決定を迅速に行いたい場合は取締役会の設置を検討しても良いでしょう。

ただし、少なくとも3ヵ月に1回は取締役会を開催するなど、ルールは徹底する必要があります。

そのルールを守るためのリソースがないのであれば、取締役会は設置せずシンプルな組織の方が良いでしょう。

なお、取締役会設置会社の登記申請含み、会社の様々な登記申請は司法書士の代表的な業務です。

登記についてお困り・お悩みな事がございましたら、お気軽にご連絡下さい。

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