株式会社(合同会社)の定款を失くしてしまった場合の対応方法

法律知識一般

こんにちは。司法書士の甲斐です。

株式会社や合同会社を設立する場合、必ず定款を作成する必要があり、会社設立後も定款をその本店及び支店に備え置かなければなりません。

定款は会社の「憲法」であり、金融機関から提出を求められたり、株主から閲覧を要求される、とても大切な物です。

しかし、いざ金融機関等に提出をしようと思っても、

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あれ?どこいったっけな?見つからないぞ!

なんて事がありませんか?

このように、定款を探しても探しても見つからない時、どうすれば良いのか?

今回は、そんな「定款を失くした時の対応方法」のお話です。

1.公証役場に問い合わせてみる(保管期間:20年間)

株式会社を設立する場合、定款を作成して公証人に認証してもらう必要があります。

そして、定款を認証した公証役場には定款の原本が保管されていますので、その謄本を請求するのです。

公証役場では定款の原本を20年間保管していますが、この期間を過ぎても保管している場合がありますので、公証役場に問い合わせてみても良いと思います。

ただし、公証役場で保管されているのは原始定款、つまり最初の定款ですので、会社設立後に定款を変更している場合、Word等を利用して現在の情報に変更する必要があります。

合同会社の定款の場合は公証人の認証は不要な為、公証役場には定款の原本は保管されていません。

2.法務局で取得する(保管期間:10年間)

法務局は、登記申請がされた日から10年間、その登記に使用された申請書や添付書類を保管する必要があります。

以前は5年間でしたが、令和1年から10年間に変更されました。

会社設立時等、登記申請時に定款を添付していれば、その定款の閲覧請求を行う事で定款を確認する事が出来るかもしれません。

なお、この場合も公証役場と同様、定款変更している場合はWord等を利用して、定款を新しい情報にする必要があります。

3.会社設立登記や変更登記を依頼した司法書士に問い合わせる

設立登記や変更登記をご自分で行ったのではなく、司法書士に依頼していたのであれば、その司法書士がデータを保存している可能性があります。

ただし、司法書士も永遠にデータを保管する義務はありませんので、保管期間が過ぎてデータが無い可能性はあります。

また、仮に入手出来たとしても、最新の定款ではありませんので、変更箇所を反映される必要があります。

4.新たに定款を作成する

株式会社は、株主総会の特別決議によって定款を変更する事ができます。

その為、新たに定款を作成してその定款について株主総会の決議を得る事ができれば、その定款を現行定款として取り扱う事ができます。

合同会社の場合は、総社員の同意で定款を変更する事ができます。

なお、株式会社でも定款で「定款変更は株主全員の同意が必要」と言うルールを決める事ができます。

もし紛失した定款がこの規定だった時に備え、株式会社でも全ての株主の同意を得た方が良いでしょう。

5.登記事項と一致させる

新たに定款を作成する場合の注意点が一つあります。

それは、会社の登記事項証明書を取得して、その登記事項と定款を一致させると言う点です。

定款の内容の一部は登記事項となっており登記事項証明書に記載されていますので、定款を新たに作成する場合は、登記事項の内容と定款を一致させる必要があるのです。

※もし登記事項と異なる内容の定款の定めにするのであれば、その変更登記を申請することになります。

なお、新たに定款を作成したとしても、再度公証人に認証をしてもらう必要はありません。

6.まとめ

定款は会社の根底をなすものであり、非常に重要な物ですので、絶対に無くさないようにして下さい。

とは言え、どんなに探しても見つからないと言う事もあるでしょう。

その時は上記を参考にして現在の定款を復元させるか、新しい定款を作成するようにしましょう。

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