間違った会社の登記がされた場合の対処方法(更正登記)

会社設立・商業登記

こんにちは。司法書士の甲斐です。

どんなに注意をしても仕事にはミスがつきものであり、それは会社の登記も同様です。

例えば、何らかの会社の登記申請時に、ある内容について間違って登記申請書に記入し、そのまま登記が完了してしまった場合・・・。

そのような場合でも、そのそのミスを修正する方法が登記手続きにもあります。

今回は、「間違った会社の登記がなされた場合の修正方法」のお話です。

1.更正登記(登記の更正)とは?

「更正登記」とは、事実とは異なる登記がされた場合に、その内容を事実と一致させる登記の事です。

例えば、本店所在地を「〇〇町一丁目2番3号」とする所、「〇〇町一丁目2番30号」と登記申請書や添付書類に記載した場合です。

このようなケースは、会社法や商業登記法上、他に問題がなければ誤った本店所在地で登記されますので、後日誤って登記された内容を修正する為の登記申請が必要になります。

その手続きの事を「更正登記」と言います。

法務局(登記官)のミスによって誤った登記がされた場合は、法務局の職権で更正登記がなされます。その為、間違った登記がされた場合、まずは自分のミスなのか、法務局のミスなのかを登記申請書等で確認するようにしましょう。

なお、更正登記を申請することによって、登記を正しい内容に訂正することは可能ですが、「誤った登記事項の表記」は完全には削除されません。

登記事項証明書(履歴事項全部証明書)には、履歴事項として「更正前の誤った登記」と「更正後の正しい表記」が併記し表示されます。

2.更正登記の方法

更正登記は管轄の法務局に対して申請書および添付書類(錯誤又は遺漏があることを証する書面)を提出する必要があります。

なお、「錯誤又は遺漏があることを証する書面」は次の場合は必要ありません。

・氏名や住所の更正をする場合。
・登記に錯誤又は遺漏があることがその登記の申請書又は添付書類により明らかである場合。

ポイントは添付書類である「錯誤又は遺漏があることを証する書面」なのですが、事例によって異なりますので、書類のひな型、サンプル的な物はほぼ存在しないと思って下さい。

具体例としては、株主総会議事録、取締役会議事録や管轄法務局に対する上申書などが挙げられますが、詳細は法務局に確認する必要があります。

3.錯誤又は遺漏があることを証する書面(サンプル)

(本店所在地を間違った場合の上申書のサンプルです。個別具体的なご事情にあわせて内容を変更するようにして下さい。)

〇〇法務局 御中

上  申  書

令和〇年〇月〇日

当会社は、令和〇年〇月〇日、御庁に対して本店移転登記の申請を行いましたが、登記申請書および添付書面において、錯誤により本店所在地を「横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番30号」と記載し、その旨の登記がなされました。

しかしながら、正しい本店所在地は「横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番3号」となります。つきましては、本登記申請を受理して頂きたく、ここに上申致します。

(本   店) 横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番3号
(商   号) 株式会社〇〇〇〇
(代表取締役) 〇〇 〇〇 (会社の実印)

4.更正登記にかかる費用

更正登記申請にかかる費用は、登記申請時に登録免許税として2万円が必要になってきます。

また、司法書士へ依頼する場合は別途司法書士への報酬が発生しますので、司法書士にご依頼する場合は事前に見積り依頼を出して確認するようにして下さい。

5.まとめ

更生登記については上記のとおり、上申書の書き方が個別具体的な事情によって変わってきます。

通常の登記申請とは感覚が大きく異なりますので、間違った内容で登記をした場合、司法書士にご相談する事をお勧めします。

この記事の執筆者(文責)
司法書士 甲斐智也

起業支援と商品・サービスのコンサル化のお手伝いもする司法書士|マーケティング思考でコンセプトをしっかりと考えた会社設立します|2級FP技能士|たまに心理カウンセラー|某球団マスコットの中の人の経験あり

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