会社設立時にも出てくる「公告」とは?

法律知識一般

こんにちは。司法書士の甲斐(@tomoya_kai)です。

会社設立時、定款を作成するときに「公告をする方法」と言う項目を決める事があります。

「当会社の公告は、官報に掲載してする。」こんな感じの条項ですね。

定款のサンプルにも当たり前のように入っている規定で、特に意識する人は中々いないと思うのですが、会社を作る上で結構重要な事も含まれています。

今回は、その公告に関するお話です。

1.「公告」とは

公告とは、ある事項を広く一般に知らせる事です(「公に告知する」と言う意味ですね)。

会社は設立してからも様々な法律手続きがあり、その手続きの内容によっては会社の債権者やその他利害関係人にとって重要な影響を及ぼす可能性があります。

その為、債権者や利害関係人の保護を図る為、会社が一定の法律手続きを行う場合、公告を行う事が義務付けられているのです。

「広告」ではありません。「公告」です。

2.公告の種類

公告の方法(種類)は、会社法によって以下の3つが定められています。

・官報
・時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙
・電子公告

(定款に公告の方法を定めなければ、公告の方法は自動的に官報になります。)

「官報」とは、政府が一般の国民に対して知らせる事項を編集し、毎日発行する国家の公告文書です。国が発行する新聞みたいなものです。

「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」とは文字通り新聞の事です。

「電子公告」とはインターネット上の公告の事です。

この中で圧倒的に使われているのが「官報」です。費用も日刊新聞紙より安いですし、電子公告は一定期間、誰でも見る事ができる状態にしておく必要があるので、ちょっと面倒なのです。

また、(後からお話しますが)官報の場合、貸借対照表を公告する場合、要旨だけでOKで詳細な内容まで出す必要はありません。

その為、(特にスモールビジネスでは)官報による公告を選択する企業が圧倒的に多いのです。

3.公告が必要な手続き

① 債権者に対する公告

会社が一定の手続きを行うと債権者に重大な影響を及ぼす可能性があります。

その為、以下の行為を行う場合、債権者が異議を述べる事ができる様に公告を行う必要があります。

・組織再編(合併や分割等)
・組織変更(合同会社から株式会社へ変更等)
・解散
・資本金及び資本準備金の減少、等

② 株主に対する公告

株主に対して重大な影響を与える行為に関する公告です。

以下の行為が該当します。

・基準日設定
・単元株式数の設定
・株式に譲渡制限を設定する場合(株券提出)
・組織再編(株式交換、株式移転等)
・決算公告(貸借対照表。一定の規模の会社は損益計算書も公告が必要。)、等

4.貸借対照表の公告は必ず必要なのか?

株式会社は定時株主総会終了後、遅滞なく貸借対照表を公告しないといけません。

株式会社においては義務となっており、それを怠ると罰金が発生します。

この部分は経営者としてちゃんと認識しておきましょう。

スモールビジネスと言え会社です。現在は中小企業でも当たり前のようにコンプライアンスが叫ばれているので、それを怠ると取引先等からの信用を失うと思って下さい。

5.まとめ

会社設立時は特に意識する事はないと思いますが、実は公告には会社法上重要な意味があるのです。

定款に記載されている内容は「知らなかった」では経営者として済まされないので、時間を作って確認するようにしましょう。

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