こんにちは。甲斐です。
前例が通用しない世の中になり、従来のSTPや4P(4C)と言ったマーケティングの手法が通用しづらくなり、
「お客様の心を理解し、お客様の心に寄り添うマーケティング」
の重要性が指摘されています。
(「消費者インサイト」の議論がまさにそれですね。)
お客様の視点に立ち、お客様の心に寄り添う。
一見簡単そうだけど、実際に行う事は結構難しい事を実際に体感している人も少なくないでしょう。
どうしてお客様の心に寄り添うのが難しいのか?
色々な考え方がありますが、一つの答えとしては、「自分自身の心にしっかりと寄り添えていない事」が原因だと僕は考えます。
1.人は誰でも他人には見せたくない「闇」がある
自分自身が自分の心に寄り添うって何の事?と疑問に思われるかも知れませんね。
シンプルに言うと、
「誰にも見せたくない心の闇に、自分自身が向き合う方法を知っているか?」
と言う意味です。
自分の汚点とか、思い出したくもない経験とか墓場まで持って行きたい恥ずかしい事とか。一般的にネガティブな事と捉えられる出来事ですね。
その闇について、自分と対話をする方法の事です。
正直言って目を背けたくなると思います。ただ「過去の自分に負けずにちゃんと向き合え!」と言った強い精神論的な話しではなく、過去の事は過去の事として、冷静に客観的に自分と向き合えるか?と言うことです。
過去のことに対して怒ったり嘆いたり、感情的になっても何も変わりませんし、ただの精神論で攻めても鬱みたいな感じになるだけですからね。
その点は十分に注意しましょう。
2.自分自身の心に寄り添う具体的な方法
僕の例を挙げると、中学時代は非常に成績が良かったのですが、高校に入って赤点取りまくりの落ちこぼれになったんですね。
TVドラマとかで良くいる典型的パターンの生徒です。
で、具体的な方法ですが、まずはその時の事実や感じた事をできるだけ具体的に書き出します。
- 通学が1時間以上かかり、毎朝5時起きで眠くて、とても勉強できる状況では無かった。ランクを一つ落としてでも、もっと近い高校に行くべきだったのでは?
- 先生はボソボソと小声で喋って何を言っているか分からなかった。
- そもそも単に暗記力が良かっただけで、本当の「地頭」は全然良くなかった。たまたま自己流で勉強して中学時代は結果が出ただけ。
実際はもっと多く書き出した方が良いのですが、だいたいこんな感じですね。
ポイントは「それって他責だよね?」と思える事でも関係なく書き出す事です。
過去の事は過去の事であり、もう変える事はできません。
また、過去を振り返る時点で他責の部分を十分分かっていているはずなので、それを指摘するのは自分の心に寄り添う事にならないからです。
で、具体的な事実や感じた事を書き出したら「当時、どのような言葉をかけて欲しかったか?」を考えるのです。
僕だったら、結局勉強の仕方そのものや勉強する意義が分からなかったのです。
そしてそれは心の奥底で眠っていて言語化できない状態だった。
であれば、先生や周りの大人から勉強方法(暗記ではなく理解する事の重要性)や勉強する意義(思考力を養うためのトレーニング等)と言った言葉をかけて欲しかったなーと思いつきました。
ここまでやって初めて自分としっかり対話して心に寄り添う事ができる。
これらの事を理解して、自分の心に寄り添う事が出来れば、他人の心にも寄り添う事ができる大きなヒントになるんです。
3.まとめ
「お客様の感情、心が理解できない」
と悩まれている場合、まずは自分自身と対話をして自分の心を知る事を初めてみてはいかがでしょうか?
想像以上に「心に寄り添う事」の意味を理解できるのでお勧めです。