司法書士が見た契約書トラブル10選

契約書

こんちには。司法書士の甲斐です。

今回は「司法書士が見た会社設立トラブル10選」の第2弾です。

今回は契約書のリーガルチェックについて、良くあるトラブルをTwitterで投稿した内容の補足説明となっています。

今回もTwitterと言う文字制限がある場であり詳しい事が書けなかったので、ブログにて各項目の詳細な内容についてお話していきたい思います。

なお、今回も前回と同様、各順位はテキトーですのでご了承下さい。

1.反社会的勢力の排除条項がない

契約を解除する場合「解除する為の理由(根拠)」が必要になります。

その為、例えば相手が暴力団のような反社会的勢力だった場合、「反社」を理由として契約を解除する事は通常は難しいのです。

その為、別枠の解除条項である「反社条項」として、契約の相手が暴力団等の反社会的勢力の場合に契約を一方的に解除する事ができる、と言う規定を入れておく事で、この規定を根拠として契約を解除する事ができるのです。

相手が暴力団だったら契約をそのまま続けるのは誰でも嫌だと思います。だからこそ契約書には必要な条項なのです。

2.主語が無い条項がある

笑い話のような感じですが、実際に主語がない契約書って良くあるんです。

契約書って当事者の権利や義務を決めるものです。

そ主語が無ければ「どっちが権利があってどっちが義務があるの?それとも両方?」なんて混乱を招いてしまうのです。

文脈からどっちの事か分かるだろう、と言う場合もありますが、契約書は疑義を残さないのが基本です。

しっかりと主語を入れるようにしましょう。

3.用語の定義がメチャクチャ

例えば「本業務とは●●である」と言ったように、契約書の条項の中で言葉の定義をする事があります。

しかし、折角用語の定義を使わず「本事業は・・・」と言った別の言葉を使っている契約書も多く見受けられます。

言葉の定義を二転三転する事も混乱の元ですので、定義した言葉はそのままちゃんと使いましょう。

4.著作権絡みの条項がない

マンガやイラストやポスター等々、著作権が発生する契約では必ず著作権に関連する条項を入れるようにしましょう。

主に

  • 著作権の帰属
  • 著作権法第27条、第28条の権利
  • 著作者人格権

等々に関する条項です。

詳細は下記のページをご覧下さい。

5.つぎはぎだらけで矛盾した契約書

契約書って単独のひな形だけで完結出来る事はまれで、ひな形どうしの条項をつぎはぎして完成させる人が結構いると思うのですが、そのつぎはぎして完成した契約書を全体を通して見ると内容が矛盾している事が良くあるんです。

ある条項では「甲は●●の権利を有する」と書いているにも関わらず、別の条項では「甲は●●の権利を有さない」となっていたり。

条項をつぎはぎした場合は、必ず全体を読んで矛盾した内容になっていないかチェックをする必要があります。

6.業務範囲があいまい

これも大変問題になってきますね。

仕事と言うのは基本的に「依頼された仕事が終わる」→「報酬がもらえる」と言う流れです。

その為仕事の内容があいまいと言う事は、お客さんから

「あれもやって。これもやって。契約でしょ?」

なんて言われる可能性が出てきて、いつまでたっても報酬が貰えなくなるのです。

仕事の内容・範囲は明確に決めましょう。

7.相手が作った契約書を信じ込む

相手が大手でその法務部が作成した契約書だったり、相手の弁護士が作成した契約書の場合、一見して「ちゃんとしている」ように見えるかも知れません。

しかし大手法務部であれ弁護士であれ「人間」ですのでミスが絶対にないわけではありません。

また、相手が一方的に有利になる条項だって入っている可能性があるので、法務部や弁護士が作成した契約書であっても、必ずチェックをするようにしましょう。

8.報酬の計算方法があいまい

仕事の内容があいまいな場合と同じ趣旨ですね。

報酬の計算方法があいまいな場合、その計算方法を巡ってトラブルになり、いつまでたっても報酬が支払われない可能性が出てきます。

9.報酬の支払い時期があいまい

上記と同様ですね。

報酬の支払い時期が明確になっていないと

「ウチは社内規定で月末締翌々月末支払いしかできません!」

なんて言われてキャッシュフローが悪化する可能性が出てきます。

10.内容を良く理解しないまま、契約書にサインしてしまう

「誠実そうな営業マンだから大丈夫だろう。何かあっても、まぁ何とかなるだろう。」

と契約書の内容を良く確認しないままサインした結果、トラブルになるケースが良くあります。

特に事業間の契約であった場合、特定商取引法上のクーリングオフが使えず、後々トラブルになったとしても契約を解除する事ができない場合があります。

相手を信用しているのであれば、余計なトラブルに巻き込まれないよう、契約書のチェックはしっかりと行うべきです。

11.まとめ

契約書にまつわるトラブルはこれ以外にも沢山あります。

契約書のひな形は書籍やインターネットで沢山紹介されており、日本語で書かれている事もあるので「何となくこんな感じかな?」と言うノリでも作れてしまいます。

しかしひな形はあくまでひな形であり、個別具体的な事情に合わせて作られた物ではありません。

その為、「本当に問題がないのか?「どこかに見落としがないのか」と言った事が分からず使われている事が大変多いのです。

もしも「契約書のチェック、自身がないな・・・」と思われたら、お気軽にご相談下さい。

契約の内容、当事者の方が実現したい内容を丁寧にヒアリングし、改善点をご提案します。

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