法人口座の開設を断られた理由は、会社の作り方に問題があるからです!

会社設立・商業登記

こんにちは。司法書士の甲斐です。

Twitterで定期的に現れるネタで

「会社を作って法人口座開設の申込をしたら、銀行から口座開設を断られた!」

と言うのがあるんですが、正直なところ、僕はこれにすっごい違和感があるんです。

と言うのも、僕はこれまで何十社と会社設立に携わってきましたが、「法人口座が作れません」なんて話、一件も聞いた事が無いからです。

銀行側が口座開設を断った理由が「会社としての実績が無いから」らしいのですが、新規法人なんだから実績が無いのは当たり前。

つまり、「実績が無い」と言うのは建前上の理由であり本当の理由は別にあるんですね。

今回はその「銀行が口座開設を断る本当の理由」について考察したいと思います。

ぜひあなたが会社を設立する際の参考にしてみて下さい。

1.銀行が法人口座開設で重要視している点

銀行が法人口座を開設する上で重要視している点、もっと簡単に言えば「心配事」はずばり、

「開設した口座が犯罪に使われないか?」

と言う点です。

もう少し細かく分析すると

  • 会社としてちゃんと実体があるのか?
  • ちゃんと事業を行っていくのか?
    (ペーパー会社として犯罪に利用されないか?)

と言う点が判断されます。つまり、「怪しい会社じゃないか?」と言う点ですね。

これ、起業家からしてみれば「ふざけんな!」と言う感じでしょうね。

こっちはお客さんなのに、銀行側からあたかも犯罪者予備軍のような扱いを受けているものですから。

でも、銀行は起業家の事は良く分かりません。

あなたがどんなに「真面目にビジネスをやります!」と言っても、初対面の銀行側としては良く分からないのです。

だから慎重にならざるを得ない。

この「怪しい会社の雰囲気」は定款や登記事項証明書からある程度判断する事が出来ます。

例えば、

  • 会社の目的が20個も30個もある場合。
  • 会社の目的が抽象的すぎる場合。
    (「各種サービス業」とか。)
  • 会社の目的に対して資本金が少なすぎる。
    (飲食店経営なのに資本金が10万円とか。)

こう言う会社ってパッと見て「何やる会社なのか分からない」んですね。なので銀行としても慎重にならざるを得ないんです。

後、面談で自社の事業内容を具体的に言えない人。これもやっぱり怪しいですよね。

こう言う部分を銀行は見ているのです。

2.実質的支配者となるべき者の申告書の「申告受理証明書」があれば、口座開設が通りやすい

株式会社の場合、公証人に定款の認証をしてもらうのですが、その際に「実質的支配者となるべき者の申告書」と言う書類を一緒に提出します。

「実質的支配者となるべき者の申告書」とはザックリと言うと「会社の実質的支配者(主要な株主等)は反社会的勢力ではないですよ」と申告する書類です。

公証人はこの申告書に対して、申告者の顔写真付き身分証明書のコピーをくっ付けた「申告受理証明書」を交付してくれるんです。

実はこの申告受理証明書を法人口座開設時に銀行に提出すると、法人口座開設が比較的通りやすいんですね(とある公証人の方から聞きました。)。

なので、この申告受理証明書を付ければ、よほど怪しい雰囲気の会社ではない限り、口座開設はできるはずです・・・。

3.事業計画書があれば、法人口座の開設がしやすい?

これはインターネットで検索すると出てくる情報です。

法人口座開設時、事業計画書の提出は義務では無いけど、参考資料として銀行に提出すると法人口座が開設しやすいと言う話です。

このウワサの真偽の方が分かりませんが、銀行の立場で考えると「あり得るかも」と判断できます。

銀行側の心配事は、上記でお話した通り「開設した口座が犯罪に使われないか?」なんですよね。

だから事業計画書を提出すると言う事は、「ちゃんと事業を行う会社なんだ」と認めてもらえる可能性が高くなるでしょう。

4.まとめ

これは予想ですが、法人口座の開設を断られた人ってあくまで自分中心で、「銀行が心配に思っている事」をちゃんと考えて無かったのかなーと思うんです。

もう一度言いますが、銀行の心配事は「開設した口座が犯罪に使われないか?」これです。

その心配事がクリアーになれば、法人口座の開設って普通に出来ると思うんです。

「相手の心配事は何なのか?」

相手からスタートして考えるマーケティングの基本の考え方が出来れば、法人口座の開設なんて特に難しい事ではないと思います。

むしろ法人口座の開設が出来なかった事をSNSのネタにしてしまう事は「自己中心的な考え方の社長である」と言っているようなもので、非常にヤバいと自覚した方が良いでしょう。

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