ビジネスにおけるグレーゾーンは積極的に攻めるべきか?

ビジネスマインド・ビジネス一般

こんにちは。司法書士の甲斐です。

さて、今回のお話は、

「法律上のグレーゾーンについて、ビジネスチャンスとして捉え積極的に攻めるべきか?」

と言うお話です。

数日前、某インフルエンサーがこのようなツイートをしていました。

https://twitter.com/manabubannai/status/1402461704445829120
マナブ@バンコク@manabubanna
  • 法律を過度に恐れると、ビジネスで稼ぎにくい。
  • グレーな領域で「微々たるリスク」を避けようとしたら
  • スピードが悪くなる。
  • 法律も重要だが、慎重すぎも問題

こんな感じですね。

で、リプ欄もそれに賛同している人が多くなっており、正直言ってカオス状態です・・・。

実際に法律のグレーゾーンは沢山あり、ビジネスの視点で考えれば、ライバルがいないので、確かに儲かるかもしれません。

が、そもそも

  • 「法律のグレーゾーンとは何なのか?」
  • 「法律のグレーゾーンは何故存在するのか?」

と言う正確な視点から考えるべきでしょう。

これを理解しない限り、話しがとんでもない方向に進んでしまいますので。

1.ビジネス上の法律ってなぜあるの?

日本には法律が星の数ほど存在しますが、ビジネスに関連する法律のほとんどが、ビジネス上の何らかの行動を規制する為の法律です。

有名な法律で言えば、特定商取引法や景表法がこれに該当します。

なぜ規制する法律が作られるのかと言うと、簡単に言うと、過去、色々と悪い事をしてきた企業があったせいなんです。

イメージしやすいのが訪問販売やテレアポですね。

昔は「買ってくれるまで帰りません」とか言って何時間も玄関先に居座る訪問販売がいたり、嘘を言って契約されるテレアポがあったり。

B2Bでもちょっと前まではこう言うスタイルの営業がいたみたいですね。コピー機契約してくれるまで帰りません!とか(そして警察呼ばれたり・・・)。

さらに、東日本大震災の当日、日本が大混乱になっていたにも関わらず、テレアポや飛び込み営業を行っていた東京の某企業とか(まぁ、流石にこれは例外中の例外な会社ですが)。

こう言う迷惑行為を行う企業が社会問題化して、その結果様々な行動・行為を規制する法律が誕生する、と言うのがビジネスにおける法律の姿なのです。

2.グレーゾーンは規制が追い付いていないだけ。

ビジネス上の法律が「規制」であると考えた場合、グレーゾーンってのは「規制が及ぶか否かが不明確」と言う意味なんです。

単に「規制が時代に追い付いていないだけ」なんて事がほとんどで、と言う事は「積極的に攻めて良い」と解釈するのは無理があるんです。

なぜなら、そもそも規制が及んでいないだけですので。

もちろん、争いになったときは最終的には裁判所で判断される事になるでしょう。

その為、「裁判所で判断されるまではやってもOK」なんて考え方があり、だからグレーゾーンは稼ぐ為に積極的に攻めるべき!なんて考えの人がいますが、これも当然間違いですね。

何度も言いますが、ビジネスの法律の趣旨は「規制」であり、グレーゾーンはその規制が追い付いていないだけ。

そう考えると、グレーゾーンを積極的に攻めるのが得策なのかどうか?少し考えると分かると思います。

3.グレーゾーンを攻めるのは、マーケテイング的にもNG。

グレーゾーンを攻める事は、マーケテイング(と言うよりブランディングですね)的にもNGでしょう。

見方によっては「規制について果敢に攻める、次世代の社長(企業)!」とカッコ良く映るかもしれませんが、多くの場合、

「コンプラ的にこの会社大丈夫?この社長(企業)と取り引きして何かの火の粉がこっちにかかってくるんじゃない?」

なんて思われるでしょう。

無意味にマイナスブランディングになってしまうんですね。

まぁ、瞬間的な売上は確保できるかもしれませんが、長い目で見れば確実にマイナスです。

  • 「法律の趣旨から考えて間違いなく大丈夫!」
  • 「それが最終的に本当の意味での顧客の利益になる!」

と明確な根拠があり自信を持って言うことができる。

そして何かあったら最終的に責任をきちんと取る覚悟がある。

このようなケースではない限り、グレーゾーンは攻めないと言うのが顧客を守る為の最適解でしょう。

4.まとめ

確かに、グレーゾーンはライバルがいない隙間ですので、積極的に攻めていきたいと言う気持ちは分かります。けれど、

  • ビジネスの法律はそもそも「規制」を定めたもの。
  • なぜ規制する必要があるのか?
  • そのグレーゾーンを攻めることは、本当に顧客の利益に繋がるのか?

このような事を自問自答し、適切な答えを導き出すべきでしょう。