請求書を買い取ってくれる?ファクタリングの問題点・デメリットとは?

法律知識一般

こんにちは。司法書士の甲斐(@tomoya_kai)です。

フリーランスの報酬に関する問題の一つとして、「支払いサイクルが長くなる場合がある」と言う点があります。

フリーランスがクライアントから依頼を受け仕事を完成し、成果物を引き渡しても報酬が支払われるまでの期間が長く、それまでのキャッシュをどうするか?と言う悩ましい問題です。

このキャッシュフローの問題を解決する為に、「クライアントに対する請求書を買い取ります。」と言う業者が出現しているのをご存知でしょうか?

この請求書を買い取る「ファクタリング」と呼ばれる行為、フリーランスから見れば銀行から融資を受けるよりも早く簡単に現金を手に入れる事が出来るのですが、問題点があるのをご存知でしょうか?

今回はその「請求書を買い取る」業者の問題点のお話です。

1.ファクタリングとは?

個人事業主やフリーランスは、原則仕事が完了した後にその報酬を支払ってもらう事が多く、さらにクライアントの締日の関係上、報酬を受け取るまで1ヶ月以上、長ければ数ヶ月先まで待つ必要があります。

それまで報酬が手に入らないとなると、資金ショートする可能性もあり、死活問題となります。

ファクタリングはそう言ったフリーランスのニーズに応えるような形で、ファクタリング業者が請求書を買い取り「即現金化」される事で、フリーランスの資金ショートを防ぐ役割があります。

元々は法人がメインだったのですが、昨今は個人事業主・フリーランス向けのファクタリング業者が増え、さらにローン等の与信には関係が無く現金化されるので、一部のフリーランスには人気があるのです。

2.ファクタリングは債権の譲渡

ファクタリングを法的に整理すると、「債権の譲渡」になります。

フリーランスがクライアントに対する「報酬請求権」は人に対する権利であり、「債権」と呼ばれているものです。

ビジネスの世界で言えば、「売掛債権」ですね。

この売掛債権をファクタリング業者に売ると言う仕組みが債権譲渡です。

(債権譲渡に関しては民法に様々なルールがありますが、ここでは省略します。)

フリーランス及びファクタリング業者の2社間で手続きを行い、クライアントは手続きの中に入らない「2社間ファクタリング」と呼ばれているものが主流になっています。

2者間ファクタリングの一般的な流れは下記の通りです。

⑴ フリーランスからファクタリング業者へ請求書の買取要求
⑵ ファクタリング業者からフリーランスへ手数料を引かれた売掛金が支払われる。
⑶ フリーランスがクライアントから報酬の支払いを受ける。
⑷ クライアントから支払われた報酬をフリーランスがファクタリング業者に支払う。

3.ファクタリングの問題点

「請求書を即日現金化できる」

「信用情報に影響はない」

等、ファクタリングについて関するメリットを紹介するサイトは沢山ありますが、勿論デメリットもあります。

① 手数料が高い

ファクタリング業者を利用する場合、手数料が発生します。

フリーランス専用のファクタリングの場合、請求書の金額の3%~10%となっています。

これは年利に換算すると利息制限法を大幅に超えた超高金利になります。

これは通常のローンとは異なり、譲渡された請求書の金額を回収できないリスクをファクタリング業者が負っている為、手数料を高めに設定しているのです。

② 貸金業法の適用を受けない

上記の手数料の高さにも関連するのですが、ファクタリングは貸金業法の規制の範囲外です。

その為、貸金業であれば最大でも年18%の金利しか取れないところ、利息制限法を大幅に超えた手数料と言う名の利息を取る事が可能なのです。

※ただし、最近の裁判で、給与ファクタリング(給与債権をファクタリング業者に譲渡)において、ファクタリングが「貸金業に該当する」と判断された判決があります。

その為、請求書を買い取るファクタリングにおいても、今後「貸金業に該当する」と判断される可能性があります。

4.まとめ ファクタリングは利用しない方が良い

ファクタリングは請求書を簡単に現金化する事が可能です。

しかし、銀行ではなくファクタリング業者を利用しなくてはいけないと言う事は、キャッシュフロー的に相当ヤバイ状態と言えます。

ファクタリングを利用するのではなく、ビジネスのコンセプト等をそもそも考える必要があるでしょう。

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