代表取締役の住所変更登記を行う場合の手続き

会社設立・商業登記

こんにちは。司法書士の甲斐です。

会社の登記はその変更の原因が発生したときから2週間以内に変更の登記申請を行う必要があります。

そして今回のテーマである「代表取締役の住所」についても登記事項である為、引っ越し等で変更した場合、住所変更の登記申請を行う必要があります。

この代表取締役の住所変更の登記は会社の登記の中では簡単な部類に入るのですが、それでも素人の人が見逃しがちなポイントがいくつかありますので、今回は代表取締役の住所変更登記の基本知識のポイントを解説して行きたいと思います。

1.代表取締役の住所変更登記の基本知識

① 添付書類は?

登記申請を行う場合、様々な添付書類が必要になってきます。

例えば、取締役の就任の場合であれば、就任に関する決議を行った株主総会議事録とかです。

では、代表取締役の住所変更登記の場合、どんな添付書類が必要になってくるのでしょうか?

実は、添付書類は何も必要が無いのです。

ちょっと、ビックリですよね。どうして何も添付書類がいらないのか?その理由は法律(商業登記法)で何も定められていないからです。

ただそれだけの話しなのですが、住所の表記と住所変更をした日は登記されます。その為、添付書類ではありませんが、必ず住民票を取得し内容を確認するようにしましょう。

② 登録免許税は?

登録免許税は、資本金が1億円以下の場合は1万円、1億円を超える場合は3万円です。

これは通常の取締役の変更(就任、退任等)と同じなので、代表取締役の住所変更と他の取締役の就任登記等を同時に行うと、登録免許税は1万円(3万円)で済むことになります。

2.代表取締役の住所変更登記の注意点

① 住所変更の過程を飛ばして、最後の住所のみ登記しても良いのか?

住所変更を何度か行ったにも関わらずその登記をしていない場合、途中の住所を省略して、最後の住所のみ登記をしても良いのか?と言う問題です。

結論から先に言うと、それはNGです。全ての住所変更の履歴をちゃんと登記する必要があります。

住所の変更の都度、その登記義務が発生しているはずだから、と考えられているからです。

その為、住民票を取得して、住所変更をした通りに登記申請を行うようにしましょう。

② 住所の表記は「ハイフン」でも良いか?

登記申請書の「登記すべき事項」に変更後の住所を記載するのですが、その記載方法は「ハイフン」でも良いのか?と言う問題があります。

例えば、変更後の正確な住所表記が「東京都町田市北町田一丁目2番3号」の場合、「東京都町田市北町田1-2-3」として良いのか?と言う点です。

これに関しては厳密なルールはありません。

その為、全角のマイナスで「1-2-3」と登記されますが、登記事項はあくまで公に示される物ですので、やはり住民票通りの正確な表記を「登記すべき事項」として記載した方が良いでしょう。

(その意味もあり、住民票を取得した方が良いと思います。)

➂ 有限会社の代表取締役の住所について

株式会社は代表取締役の住所が登記事項となります。

つまり、代表取締役が一人だけであれば、その一人について住所変更登記を行えば良いのですが、有限会社は少し注意が必要になります。

実は有限会社の場合、代表取締役の住所は登記事項とされておらず、「取締役」の住所が登記事項とされているのです。

つまり、株式会社と有限会社は全く別になっているのです。

その為、取締役が複数いる有限会社の場合、各取締役の住所が変更になった場合、その全員について登記申請が必要になってきます。

3.登記申請の方法

代表取締役の住所変更登記の方法は、通常の会社の登記申請と同様です。ただし、添付書面が必要ないので登記申請書だけを作成すればOKです。

具体的な登記申請書の作成方法は、下記法務局のWebサイトを参考にして下さい。

代表取締役の住所変更登記申請書(記載例)

4.まとめ

代表取締役の住所変更登記そのものはあまり難しくはありません。

ただし、実際には代表取締役の住所変更以外の登記が必要になってくる事があり、後からその事に気が付いてまた登記申請を行う事は二度手間になります。

また、登記事項証明書や定款を細かくチェックしないとその辺りは分からない事もありますので、ご不安な場合はお気軽に当事務所にご相談下さい。

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この記事の執筆者(文責)
司法書士 甲斐智也

起業支援と商品・サービスのコンサル化のお手伝いもする司法書士|マーケティング思考でコンセプトをしっかりと考えた会社設立します|2級FP技能士|たまに心理カウンセラー|某球団マスコットの中の人の経験あり

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