コンサルティングにも応用可。コーチングの対話スキルとは?

コンサルティング・問題解決思考

こんにちは。司法書士の甲斐です。

人間が行っている仕事の大多数が「対話」が必要な仕事です。

一人でもくもくと仕事を行う職人的な仕事であっても、取引先やお客さんとの対話は必要不可欠でしょう。

コンサルタントのような問題解決型の仕事も例外ではなく、現状分析や問題解決の為の施策立案の為には、クライアント等との対話が重要な鍵になります。

とは言え、「常日頃から日本語を使っているので、今更対話の重要性を語られても。ちゃんと出来ているよ」と言う印象を持たれる人もいるでしょう。

しかし、「ただ日本語で喋る」事と、「クライアントの問題解決の為の対話」は全く次元が異なるものです。

ではクライアントの問題解決の為に、具体的にどのような対話のスキルが必要になってくるのか?

それは「コーチングの対話のスキル」が参考になります。

コンサルティングとコーチング、手法は異なりますが参考になる部分はありますので、今回はコーチングの対話のスキルをご紹介していきたいと思います。

1.聞く(傾聴)

いわゆる「傾聴」と呼ばれるスキルですが、共感するだけではなく

・相手が何を言わんとしているのか?
・相手が発した言葉の裏側にあるのは何なのか?

このような事を正しく聞き分け、正しく理解する必要があります。具体的には下記の内容を意識ながらクライアントの話しを聞き(傾聴)します。

① 聞く事に集中し、相手の話しを最後まで聞く

まずは自分が話すより、クライアントに話しをさせる環境を作り、その話しに集中します。

また、途中でクライアントの話しを遮ったり、自分の先入観や思い込みでクライアントの話しを聞くのはNGです。

② 非言語情報をしっかりと受け止める

言葉以外の情報にも注意を払いましょう。

コミュニケーションは言語だけで成り立っているのではなく、しぐさや表情・声のトーンと言った非言語情報(ノンバーバル)も重要になってきます。

③「聞いている」と言うサインをしっかりと送る

適切なタイミングでの相づちやうなずき、表情などでクライアントを安心させます。

④ 沈黙を大切に

お互いが沈黙になると非常に気まずい雰囲気が流れますが、クライアントが何かを考える為の沈黙は尊重すべきです。

クライアントが思考の為に沈黙をしている場合は、そっと見守りましょう。

2.ペーシング

ペーシングとは、クライアントから「この人にだったら全てを話しても良い」と安心感とか信頼感を持ってもらう事です。

緊張感なく何でも話しをしてもらえれば、適切で有意義な問題解決にもつながります。

クライアントの話し方や状態、呼吸などのペースを合わせ、話しを否定せず、最後まで聞いて受け止める」と言う姿勢が必要になってきます。

3.質問

ここで言う質問とは、単に自分が知りたい情報を聞き出すのではなく、クライアント自身が自問自答し視野を広げる事で、問題解決における新たな発見に気づいてもらう事です。

① クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョン

これは有名ですね。

クローズド・クエスチョンはYesかNoかで回答可能な質問です。事実関係等の確認に有効で、クライアントにとっては回答しやすい質問でしょう。

一方、オープン・クエスチョンはYesかNoかで回答が不可能な質問で、クライアントに考えている事を具体化してもらったり、自由な発想や意見を聞きたいときに有効な質問です。

② チャンクダウン(アップ)とスライドアウト

チャンクとは話題の抽象度合いを表現した言葉です。

チャンクダウンとは話題をさらに掘り下げてより具体化する事を言います。チャンクアップはその逆で、具体化している内容を抽象化し、全体像を見ようとする方法です。

スライドアウトは、質問の回答からさらに新しい発想を生み出す為の手法です。「横すべり」させる事で今まで思いつかなかったアイディアを増やす事等を目的で行います。

4.承認(アクノレッジメント)

承認、つまり「相手の事を認める」事です。

特に有効なのは変化に対する承認です。

例えば目標に対する成長度合いについて、どんな小さな変化でも「この間の比べて●●と言う点で良くなりましたね」と伝える事により、クライアントモチベーションを高める事ができます。

5.フィードバック

目標等に対して、クライアントの現在の状況を客観的(第三者的)に伝える事です。第三者からの視点を通じて自分を知る事は的確な現状把握が出来ますし、それに基づいた適切な施策の検討も可能になります。

フィードバックのポイントは「忠告や命令にならないこと」です。

フィードバックを受け入れるかどうかの選択権は、あくまでクライアントにあります。強要する事は絶対にNGです。

その他、クライアントが客観的なアドバイスを欲している時に行う、適切なタイミングで行う等のポイントがあります。

6.提案

目標達成の為に走っているクライアントに対して、ブースター的な役割をするのが提案です。フィードバックと同様、指示や命令になってはいけません。

許可を取ってから提案すること、提案の内容を明確にすること、正論ではなくストーリーで伝えるのがポイントになります。

7.要望(リクエスト)

「目標達成(問題解決)の為にこうして欲しい」とクライアントに要望する事です。

クライアントにしてほしい事を伝えるので、フィードバックや提案とは異なり、一歩突っ込んだ内容になります。

ただし、「その選択権はあくまでクライアントにある」はフィードバックや提案と同じです。

その他、短い言葉でストレートに伝える、相手に対する期待を込めて伝える等のポイントがあります。

8.まとめ

単にお喋りをするのではなく、「クライアントの問題解決の為の対話」を意識した場合、少なくともこれだけのスキルを要します。

難しそうに見えますが、「クライアントの為にどうすれば良いのか?」を意識して対話すれば、時間はかかっても自然と身に着ける事ができるスキルばかりだと思います。

「習うより慣れよ」まずは実践してみましょう。

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